ものを書ける幸せ
「自分の本はいつ出版禁止になるかわからない。
だから、ネットに表現する手段を持っていることが、本当に重要なんだ」
この前会った作家さんに言われて、はっとした。
ものが自由に書けるという、あたりまえの幸せを。
夏に、イスラエルに行った。
2000年以上前に作られた遺跡を見て、
旧約聖書に記された場所を訪ねる。
ガイドさんが言う。
「古文書があり、遺跡発掘を通じてその事実が裏付けられたとき、
それは伝説ではなく、歴史になる」
と。
それは逆に言えば、
文書がなければ、歴史にはなりえない。
ただ「人類の謎」として、留め置かれるだけだということ。
“表現の自由”と言ってしまえば簡単だけど、
守らないと、いけない。
戦わないと、いけない。
大切な、大切な何かを、永久に失わないために。